ロッカーの暗証番号4桁を付近に残す人
公民館や、体育館、ジムに通ったことのある人なら、四桁の暗証番号を自分で定めてロックをかけるタイプのロッカーをご存じだろう。0から9まで、四桁の暗証番号を決めるタイプのものだ。
僕の通っているとある場所のロッカーもそのタイプである。縦に二つ、高さ2.5メートルほどのロッカーは多くの人が使用出来るように横にたくさん並んでおり、これまた多くの人が使用する。大体半分くらいは常に使用中だ。その施設に訪れる人はたいてい使うだろうし、当然だと思う。無料だしね。
さて、このロッカーだが、実は一つ問題がある。それは、自分のロッカーがどこかわからなくなる人が多いという点だ。
ロックをかけた時、キーロック式のようにロッカー番号の入ったキーが手元に残るわけでもなく、ネームカード差し込みタイプのように外側に情報が出るわけでもなく、電子錠タイプのようにカードが記録してくれるわけでもない。場所とその暗証番号は自分で覚えておかないといけない。
だから、なんともバカみたいなことだが、暗証番号や場所を忘れてしまう人がいるのだ。その施設を利用したときに何度か見かけた。
暗証番号をふとした表紙に忘れる、無機質かつ、のっぺりとした表面のモノで統一されているため、場所がわかりにくい。というのはあるが、記憶に自信がないなら携帯にでもメモしておけばいいのに、と思う。
そして、めんどくさい気持ちはわかるのだが、これが問題だ。
まぁ、暗証番号を忘れた場合はいい。場所さえわかるのなら、係の人に言えば、マスターキーを使って開けてもらうことができる。確実にその場所です、と確信がない場合は開けてもらえなかったりするらしく、その辺、キチンとほかの人に対する配慮ができているなと思う。
問題は、場所を含めて忘れる場合だ。特に、暗証番号だけ覚えていて場所を忘れた、という場合、割とたちの悪い行動に出る。無料で複数回ロッカーを開け閉めできるからなのだろうが、とにかく思い当たる場所に片っ端から暗証番号を入れてそのままにして去っていくのだ。特に初老年代以上によく見かける。
僕はロッカーの暗証番号を決めた後は必ず「0000」にして去るのだが、最近、結構な頻度でその被害にあっている。忘れるのはある同一の人間であるようで、ロックナンバーが変わった際は、決まって「2314」とか、「5782」みたいな特定の数字で固定されている。その人のいつもの暗証番号なんだろうが、正直不快なのでやめてほしい。
一度は僕のロッカーをいじくっている場面に遭遇したこともある。一瞬、「あれ、ロッカーを間違えたかな?」と思ったが、あかないのを確認して隣に移ったのを見て、すべてを察した。本当に、やめてほしい。非常にイラっとする。
そして本人のためにもやめた方がいいと思う。
ほかの人にロックを解除される可能性が高くなるからだ。
ロッカーの暗証番号を、該当ロッカー付近にたくさん残すんだから、解除もされるよ。というか、今回こんなことを書いたのは、帰り際に、僕の近くのロッカーを使っていた人で、同じようにロッカーの鍵番号を変えられたと思わしき人が、怒った様子ですぐ隣のロッカーを開けては、ガチャガチャと鍵をいじくって暗証番号を変えたのを見欠けたからだ。
僕の推測が含まれているが、その後、怒っている人が、自分のロッカーから物を取り出してそのまま帰路についたのを見るに、間違いないと思う。(しかし、あの怒った人はよく沸騰した頭でそんなこと思い至ったものだ。頭の回転が早いのだろう。)
正直、その時は勝手に自分の番号を変えられたことに腹が立っていたので、スカッとした気分になった。けれど、よく考えてみれば、怒っている人が、例えばもっと悪い人だったら、貴重品がなくなっていた可能性だってある。暗証番号がわかるのであれば、もうロッカーでなくて貴重品のある物置でしかない。
せっかく無料でロッカーを開放してくれているのだから、暗証番号をメモしておくくらいの手間を惜しんで馬鹿を見ない方がいいと思う。