情報の刺激

文章を書く練習として、記事を書いてみようと思った。ネタを探すために、手近にあった新聞を手に取った。朝日新聞だ。

３２ページの紙の中に、都議選、難民等の世界情勢、野球サッカー、バレエに囲碁将棋、企業の解雇や採用状況に宝くじの当選番号、そして広告が詰め込まれている。

これだけ文字に溢れているのだ。興味をひくネタの一つも見つかるだろう。

ーーーと思ったが、興味をひくネタが、一つも見つからない。

そこで、東洋経済や、ABCニュース、まとめサイトなどのネットサイトを見て回ると、たくさんのおもしろい記事がある。新聞と違って、いくつも見つかった。

そこで思った。新聞の内容ではなく、それ自体の事について記事にしてみようと。

ネットの情報は雑多で玉石混淆だ。面白いものがあったと思えば、同じページにつまらない部分がものが掲載されていたりする。誉めた意見の次には、けなした意見がのっている。

まさにカオス。そして、なんとも魅力的だ。

新聞の情報は濾過しすぎている。万人の目にふれても大丈夫なよう、毒気を抜いている。

安定感がある代わり、刺激もない。まるで毒を抜いたフグやキノコだ。情報も食材も一物万全。都合が悪いからといって、一部分を省く真似をしては、魅力を失う。

全方位に喧嘩を売れとは言わないが、情報の選別をもう少しでも減らせば、新聞購読数も増えるのではないだろうか。