うさヘルブログ

気持ちの整理のために開設。うさまるとデスヘルが好き。最近は、気持ちの整理とダイエット報告がメインになってきています。

一から作るという事を楽しむ

小説を書こうと思った。原作のある二次創作ではなくて、原作のない一時創作を作ろうと思った。今まで何度も挑戦しては、結局できなかったものだ。

 

出来ない理由はわからない。けれど、始めてみないと、『何がわからない』のか『わからない』状態のままで終わると思ったので、とりあえず書いてみた。

 

「話があっちこっち飛び散るなぁ・・・・・・。」

 

思った通り、途中で手が止まった。書きたいことを書きたいように書いていると、何を書きたいのかわからなくなる。前の話とはつながっているのだが、その前の話題や、最初の題意から大分それてしまう。

 

さてどうしよう。困ったので、以前書いた二次創作を見返してみる。好きなキャラクターが自分の好きなお話の舞台で活躍している。主人公として書いているキャラは、僕が何度も読み返した物語のほど好きな作品のキャラクターで、どんな性格で、どんな行動原理を持っていて、どのくらいの力なのか、また、どういったセリフ回しをするのか覚えている。場面ごとにセリフを諳んじることができるほど溺愛している。

 

好きなキャラの行動を描く事は容易にできる。つまり、今作っている物語は、キャラクターに対する設定の練りが甘かったり、思い入れが足りないから、物語がうまく進まないという事だろか。

 

よし、ではまずは、キャラの作りこみから始めるとしよう。キャラの作りこみをするには、キャラがどうしてそんな行動をとるのか、その行動原理が必要だ。行動原理を書くには、キャラが世界に対して、あるいは別のキャラに対して、どういう思いを抱いたのか書く必要がある。別のキャラはまだできていないから、まずは世界に対してどんな風に感じているか、書こうと思う・・・・・・が。

 

「・・・舞台の設定を練っていないから、キャラの背景が書けない・・・・・・。」

 

はい、次は舞台設定を詳しく考えましょう。ぼんやりとした世界観を必死に紙に書き起こす。物語の舞台となる場所、年代、背景時代思想、その他すべて思いつくものを書き示す。

 

「いや待て、そもそも僕はキャラクターをどんな風に動かしたいんだ? それによって舞台の設定を変えないとならん。」

 

・・・・・・示そうとして、結局舞台を作るためにキャラクターの設定を練り直す作業に戻る。キャラを作ろうとすると、舞台を設定する必要がある。舞台を設定しようとすると、動かすキャラの設定が必要になる。あっちに行ってこっちに行って、堂々巡りだ。

 

目の前に広がるのは、キャラ設定とキャラの行動を書いた原稿用紙と、世界観を示したプロット、そしてそれらを何とかして融和させようとして文字を走らせた落書き用紙。進んでいるのか退いているのかわからなくなって、それでもつらつらとどうにかして何かを書き進めようとあがいていると、ふと、

 

「根幹として、そもそもなんでこの小説を書きたいの?」

 

などという、疑問にぶち当たって、しばらく手を止める羽目になった。

 

なぜ書くのか。

そりゃ、書きたいからだ。

 

なんで書けないのか。

そりゃ、書いている最中で話が飛び散るからだ。

 

じゃあ、なんで飛び散るのか。

そりゃ設定が練れていないからだ。

 

じゃあなんで、・・・・・・ええいめんどくさい。

 

それから先は早かった。とにかく、書く。止まったら別のところを書く。プロットで困ったら、設定を書く。設定に行き詰ったらキャラの設定を掘り下げる。やりすぎるとわけわからなくなるから、ある程度までやったら、見直して破綻していれば書き直すし、納得いけば続きを書く。

 

ある程度見切りをつけて、とにかく、書いて、書いて、書いてを繰り返し、気が付くと、まぁ、出来が良いとは言えないけれど、前のモノよりは良いものが出来上がっている事に気が付いた。

 

悩んだら立ち止まり、調べ、納得したらまた書いてを繰り返す。結局僕にはそんな書き方しかできないのだなぁ、などと思った。

 

ここ一週間、ぐちゃぐちゃと書いては消してを繰り返している。やればやるほど、わけが分からない点が出てくる。だから試行錯誤の繰り返しだが、出来上がったものを見ていると不出来なものでも、割と悪くない気分になる。

 

 

これが、生みの喜びというものだろうか。なんだか禅問答のようだ。